1、ext3ファイルシステムを「/dev/sda2」に作成したい。
- mke2fs -t ext3 /dev/sda2
- mke2fs -j /dev/sda2
- mkfs -t ext3 /dev/sda2
解説:
mke2fsコマンドでext2/ext3/ext4ファイルシステムを作成できます。また、mkfsコマンドでは「-t」オプションで、ext2/ext3/ext4のみならずxfs,jfsなどのファイルシステムを指定し、作成できます。mkfsコマンドはmke2fsコマンドなどのフロントエンドとして統一的に使えます。
mke2fs「オプション」デバイス名
オプション 説明 -j ext3ファイルシステムを作成 -t ファイルシステムの種類 ファイルシステムの種類を指定(ext2/ext3/ext4) -c ファイルシステムを作成する前に不良ブロックを検査
mkfs 「オプション」デバイス名
オプション 説明 -t ファイルシステムの種類 ファイルシステムの種類を指定 -c ファイルシステムを作成する前に不良ブロックを検査
2、クラウドにおけるサービスモデルのうち、ソフトウエアの開発、実行環境をサービスとして提供するものは?
⇒PaaS
解説:
PaaS (Platform as a Service) は、ソフトウェアの開発、実行環境をサービスとして提供します。 ユーザは環境構築や保守に気を遣わずに、開発に専念できます。 また、仮想化により、規模を予め把握できなくても柔軟に増減できるメリットがあります。 SaaS (Software as a Service) は、ソフトウェアをサービスとして提供するサービスモデルです。 IaaS (Infrastructure as a Service)、別名HaaS (Hardware as a Service)は、 サーバ、ストレージ、ネットワークなど、仮想化されたインフラ環境をサービスとして 提供するサービスモデルです。 オンプレミス サーバやソフトウェアなどのシステムを自社で導入・運用することを指します。
参考:
「仮想化とは」 コンピュータリソースを実際の物理的な構成にとらわれず、論理的に分割・統合して提供する技術です。 仮想化の対象となるコンピュータリソースにはサーバやOS、ストレージ、ネットワークなどがあります。
「仮想化の種類」 ・ハイパーバイザー型 物理マシン上で動作するハイパーバイザー(仮想化のための専用OS)上で直接仮想マシンを起動し、ゲストOS(仮想マシンにインストールしたOS)を動作させる方式です。 物理マシンのハードウェアをエミュレート(模倣)する完全仮想化を実現できます。 ゲストOSからは通常の物理マシン上で動作しているように見えるため、これまでのサーバにOSをインストールしているのと同様の環境を構築できます。 ハイバーバイザーがサポートしている種類のゲストOSであれば、LinuxやWindows、macOSなども使用できます。 ハイパーバイザー型の仮想化ソフトウェアには、Xenや、KVMなどがあります。 ・コンテナ型 OSのリソースを「コンテナ」という単位で隔離して共有する方式です。OS上のアプリケーションと同レベルの扱いですので、 オーバーヘッドが少なく、リソース・構築・管理の面で非常にシンプルになります。コンテナ型仮想化では、 Linuxカーネルの起動によってコンテナごとのユーザ管理やリソース制限を行います。 コンテナ型ソフトウェアには、LXC、Dockerなどがあります。
「クラウドコンピューティング」 サーバ/ストレージ/アプリケーションなどのリソースをすべてクラウドに置き、それらのリソースをサービスとして利用するコンピューティング環境です。 (「クラウド」の名称は、構成図上「どうのように構築されているかはわからないが、確かにそこにあって利用可能なリソース(例:インターネット)」の雲の アイコンで表していたことに由来します。) クラウドコンピューティングでは、仮想化技術によって物理的な制約を回避し、迅速、柔軟に、必要なときに必要な分だけコンピューティングをサービスとして 利用できるようになっています。
「クラウドのサービスモデル」 クラウドには、ユーザに提供するサービスの範囲を表す3つのサービスモデルがあります。
3、GRUB LegacyとGRUB2の説明として正しいもの
・GRUBのバージョンが1.9以降のものを「GRUB2」と呼ぶ ・パーティション番号は、GRUB Legacyは0から、GRUB2は1から数える ・GRUB Legacyの設定ファイルは「/boot/grub/menu.lst」である
解説:
ブートローダであるGRUBのバージョンが0.9x系のものを「GRUB Legacy」、1.9以降のものを「GRUB2」と呼びます。 GRUB Legacy (GRUB1)の設定ファイルは「/boot/grub/menu.lst」、ディストリビューションによっては「/boot/grub/grub.conf」です。 GRUB2の設定ファイルは「/boot/grub/grub.cfg」です。 GRUB Legacyの設定ファイルでルートパーティションを指定するには、「root(hdディスク番号,パーティション番号)」と指定します。その際、番号はどちらも0から数えます。 GRUB2でパーティションを指定する際は、「(hdディスク番号,パーティション番号)」のように指定します。ディスク番号は0から、パーティション番号は1から数えます。
参考:
ブートローダは記憶装置内のカーネルをロードし、カーネルに制御を移す役割を果たします。 ブートローダは第一段階と第二段階に分かれています。第一段階部分はMBR(Master Boot Record)に格納、 第二段階部分は記憶装置内(HDD)の別の場所に格納されています。 第一段階のブートローダはMBRの先頭446バイトの領域にインストールされます。 Linuxで使用するブートローダには主にGRUB(GRand Unified Bootloader)があります。 GRUBは多くのファイルシステムに対応している高機能なブートローダです。 GRUBには操作を対話的に行うことができるGRUBシェルと呼ばれるプログラムが付属しています。 GRUBのインストールにはgrub-installコマンドを利用します。 なお、GRUBのバージョンが0.9x系のものを「GRUB Legacy」、1.9以降のものを「GRUB2」と呼びます。 GRUB LegacyとGRUB2では設定方法が異なります。 ・GRUB Legacyの場合 GRUB Legacyの設定ファイルは「/boot/grub/menu.lst」、ディストリビューションによっては「/boot/grub/grub.conf」です。 以下は「/boot/grub/menu.lst」の例です。 GRUB Legacyの設定ファイル「/boot/grub/menu.lst」でルートパーティションを指定するには、 「root(hdディスク番号,パーティション番号)」と指定します。その際、番号はどちらも0から数えます。 例) 1番目のディスクの1番目のパーティション ⇒ root(hd0,0) 1番目のディスクの2番目のパーティション ⇒ root(hd0,1) 2番目のディスクの2番目のパーティション ⇒ root(hd1,1) ・GRUB2の場合 GRUB2の設定ファイルは「/boot/grub/grub.cfg」です。しかし、「/boot/grub/grub.cfg」ファイルを直接編集することはありません。 設定内容は「/etc/default/grub」ファイルおよび「/etc/grub.d」ディレクトリ内のファイルに記述し、「grub-mkconfig」コマンドで設定内容 を「/boot/grub/grub.cfg」ファイルに反映させます。 なお、grub-mkconfigコマンドはディストリビューションによって以下の差異が存在します。 ・CentOs7ではgrub2-mkconfigという名前でインストールされています。実態はgrub-mkconfigと同じシェルスクリプトです。 ・Ubuntuではupdate-grubおよびupdate-grub2というコマンドが存在しますが、いずれもgrub-mkconfigを実行しています。 以下は「/etc/default/grub」の例です。 ※GRUB_DEFAULTに「saved」を指定すると、前回選択した項目がデフォルト選択されるようになります。 また、カーネルイメージ、ルートパーティションの指定などは「/etc/grub.d」ディレクトリ内のファイルで行います。 以下はカスタマの設定を記述するファイル「/etc/grub.d/40_custom」の例です。 GRUB2でパーティションを指定するには、「(hdディスク番号,パーティション番号)」と指定します。ディスク番号は0から、パーティション番号は1から数えます。 例) 1番目のディスクの1番目のパーティション ⇒ (hd0,1) 1番目のディスクの2番目のパーティション ⇒ (hd0,2) 2番目のディスクの2番目のパーティション ⇒ (hd1,2)
4、systemdが稼動するシステムにおいて、次回起動時のターゲットが確認できるsystemctlのサブコマンドは
⇒get-default
解説:
systemdが稼動するシステムにおいて、システム起動時に最初に実行されるUnitは「/etc/systemd/system/default.target」です。 default.targetをSysVintでのランレベルに相当するUnitへのシンボリックリンクとして作成することで、期待するサービス群を起動できるようになります。 SysVinitのランレベルとsystemdのターゲットは以下のように対応しています。 --------------------------------------------- ランレベル ターゲット 0 poweroff.target 1 rescue.target 2,3,4 multi-user.target 5 graphical.target 6 reboot.target --------------------------------------------- これらのターゲットは「/lib/systemd/system」配下に格納されています。また、SysVinitとの関連がわかりやすいように、 runlevel0.target ~ runlevel6.targetまでのシンボリックリンクも用意されています。